奥秩父エリア(西部)


甲武信ヶ岳 登山 ガイド
三宝山からのぞむ甲武信ヶ岳

甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)

甲武信ヶ岳はその名のとおり、山梨県、埼玉県、長野県の県境にある、標高2,475mの山。

日本百名山のひとつ。

山頂は中央分水嶺がとおり、千曲川、荒川、笛吹川の源流部でもある。

山頂からは、富士山をはじめ、南アルプス、八ヶ岳などの眺望がある。

初夏には、周辺の登山道ではアズマシャクナゲの花が咲き目を楽しませてくれる。

登山コースは複数あるが、代表的なものとして、長野側の毛木平から千曲川源流を辿るコースが最短で、山頂まで約4時間、十文字峠、三宝山を経由するルートは山頂まで約6時間半、山梨側からは西沢渓谷を起点に近丸新道又は徳ちゃん新道を経由し山頂まで約6時間などがある。山小屋は、山頂直下の甲武信小屋、毛木平から約2時間の十文字小屋などがある。

 

アクセス:毛木平までは、中央自動車道須玉IC又は中部横断道八千穂高原ICより。西沢渓谷駐車場までは中央自動車道勝沼ICより。中央本線塩山駅及び山梨市駅より路線バスが西沢渓谷入口まで運行している。

 

瑞牆山 登山 ガイド
山頂からのぞむ大ヤスリ岩

瑞牆山(みずがきやま)

瑞牆山は、奥秩父の西部山域にある標高2,230mの山。

日本百名山のひとつ。

全山が花崗岩でできた山で、風化や浸食により独特の岩峰がそびえる景観が、まるで浮世絵のようで美しい。

山頂からは、富士山、南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳、北アルプスが展望できる。

初夏の頃には、アズマシャクナゲの花の群落、秋には岩峰と紅葉のコントラストが人気。

登山コースは、瑞牆山荘から富士見平小屋を経由し、山頂に至るものと、みずがき山自然公園から不動滝を経由して山頂に至る2つが一般的で、何れも山頂までの所要時間は3時間ほど。

 

アクセス:瑞牆山荘までは、中央自動車道須玉ICから車で約40分。瑞牆山荘までは山梨峡北交通の路線バスがJR中央本線韮崎駅から運行している。(所要時間約70分)。

みずがき山自然公園までは、中央自動車道須玉ICから車で約50分。こちらはバスは運行していない。

 


金峰山 登山 ガイド
山頂にある五丈岩

金峰山(きんぷさん・きんぽうさん)

金峰山は、奥秩父の西部山域にある標高2,599mの山。日本百名山のひとつ。

山頂には五丈石という大岩をいだき、遠く山麓からでもそれとわかる岩には神が鎮座すると言われ古くから信仰の対象となってきた。

山頂付近の岩場はアルペンルート漂う雰囲気で、山頂からは、近くの瑞牆山や小川山をはじめ、遠く富士山、南アルプス、八ヶ岳などの山々が展望できる。

 

初夏のアズマシャクナゲの花が開花する頃、秋の紅葉の時期が人気。

登山コースは、山梨側の瑞牆山荘から富士見平小屋、大日岩、砂払ノ頭を経由して山頂に至るもの(山頂まで約4時間半)と、長野側の金峰山荘のある廻り目平からのルート(山頂まで約3時間半)、最短の大垂峠からのルート(山頂から2時間半)などがある。

 

山小屋は、瑞牆山荘、富士見平小屋、大日小屋(無人)、金峰山小屋、廻り目平の金峰山荘、大弛峠の大弛小屋がある。

 

アクセス:瑞牆山荘までは、中央自動車道須玉ICから車で約40分。瑞牆山荘までは山梨峡北交通の路線バスがJR中央本線韮崎駅から運行している。(所要時間約70分)。

 


茅ヶ岳 山岳情報
金ヶ岳の稜線からの茅ヶ岳

茅ヶ岳(かやがたけ)

茅ヶ岳は、奥秩父の南西部にある標高1,704mの山。山梨百名山。

山容が八ヶ岳に似ていることから「にせ八つ」などと呼ばれている。

「日本百名山」の著者である深田久弥氏が、山中で脳梗塞により他界したことで知られる。そのため登山口には深田記念公園がある。

山頂からは360度の展望があり、富士山をはじめ八ヶ岳、南アルプスなどの眺望がえられる。

 

登山コースは複数あり、それぞれで難易度も異なるが、最も登りやすいコースは、深田記念公園のある登山口となる。登山口には無料駐車場やトイレがある。山頂までは約2時間半ほどの行程。山小屋などはない。ふれあいの里口からは金ヶ岳を経由して茅ヶ岳に登り、千本桜公園に下る周回ルートがある。観音峠からのコースは岩場や鎖場があり難易度は上がる。

 

アクセス:深田登山口までは、中央自動車道韮崎ICから車で約10分。電車では中央本線韮崎駅から路線バスで約30分。駐車場約20台 トイレ有 


曲岳 山岳情報
茅ヶ岳の観音峠コースからのぞむ曲岳

曲岳(まがりだけ)

曲岳は、奥秩父の南西部に位置する標高1,642mの山。山梨百名山。

山頂が東側に曲がっているように見えることか名前の由来。曲岳は黒富士の西側に位置し、黒富士火山群を構成する山のひとつで、「めまい岩」など大岩や奇跡が点在する。山頂からは富士山をはじめ奥秩父の山の展望がある。 

登山コースは観音峠大野山林道の観音峠にある曲岳登山口からと、黒富士登山口からのコースがあり何れも山頂まで1時間ほどではあるが、曲岳登山口からのコースは岩場や鎖場があり難易度はやや高い。

 

アクセス:曲岳登山口までは、中央自動車道甲府昭和ICより約1時間、又は韮崎IC及び双葉IC(ETC専用)から約40分。電車では中央本線龍王駅よりタクシーで約50分。駐車スペース5-6台。観音峠大野山林道は冬季閉鎖。

 


黒富士 登山情報
升形山からのぞむ黒富士

黒富士(くろふじ)

黒富士は、奥秩父の南西部に位置し、茅ヶ岳の東側山塊にある標高1,633mの山。山梨百名山。

火山活動によってできた山。山頂からは富士山をはじめ奥秩父の山々が眺望できる。隣にある升形山(標高1650m)から黒富士を見るとその背景に本物の富士山が見え、富士のツーショットがのぞめる。

登山コースは観音峠大野山林道にある黒富士登山口から山頂まで約1時間ほど。曲岳登山口から曲岳を経て約2時間半。他に太刀岡山からの縦走路もある。

 

アクセス:黒富士登山口までは、中央自動車道甲府昭和ICより約1時間、又は韮崎IC及び双葉IC(ETC専用)から約40分。電車では中央本線龍王駅よりタクシーで約50分。駐車スペース5-6台。曲岳登山口の少し先にある。観音峠大野山林道は冬季閉鎖。

 


太刀岡山 登山情報
2峰からなる太刀岡山

太刀岡山(たちおかやま)

太刀岡山は、奥秩父の南西部に位置し、黒富士の南側にある標高1,295mの山。山梨百名山。

黒富士火山群を構成する山のひとつ。山頂からは富士山をはじめ南アルプスの山並みが見える。山頂の西側直下には「はさみ岩」という巨岩がそそり立ちロッククライミングの対象となっている。春にはミツバツツジが咲き誇る。

登山コースは太刀岡山登山口から山頂まで約1時間半。山頂を越え越道峠、平見城集落を経由して登山口に戻る周回ルートも可能。

 

 

アクセス:太刀岡山登山口駐車場までは、中央自動車道甲府昭和ICより約40分、又は韮崎IC及び双葉IC(ETC専用)から約30分。電車では中央本線龍王駅よりタクシーで約40分。駐車スペース10台程度。登山口は車道を少し戻り橋を渡った先にある。

 


天狗山 登山情報
男山からのぞむ天狗山

天狗山(てんぐやま)

天狗山は、奥秩父の西端に位置付けられ、長野県の川上村と南相木村の境にある標高1,822mの山。同名の山は全国では50以上あり、長野県だけでも3箇所ほどはある。

男山と相対して急峻な岩峰を連ねている。

山頂からは360度の展望がひらけている。

天狗山周辺は長野県の自然保全地域に指定され、希少種のハコネコメツツジが岩場に咲く。

登山口は県道2号川上佐久線の馬越峠(まごいとうげ)にあり、山頂まで80分ほど。健脚者は男山と合わせて縦走が可能である。

 

 

アクセス:馬越峠の登山口までは、中部横断道八千穂ICより約40分、又は中央自動車道須玉ICより約80分。電車ではJR小海線信濃川上駅よりタクシー利用。駐車スペース6-7台。

 


男山 登山情報
男山山頂からの八ヶ岳連峰の眺め

男山(おとこやま)

男山は、奥秩父の最西端に位置付けられ、長野県の川上村と南相木村の境にある標高1,851mの山。天狗山と相対して急峻な岩峰を連ねている。山頂からは八ヶ岳連峰をはじめ、奥秩父の山々や浅間山、遠く南アルプスを眺めることができる。特に八ヶ岳連峰のほぼ全景を見渡すことができる好展望所である。

登山口はJR小海線の信濃川上駅から千曲川を挟んだ御所平にあり、県道2号川上佐久線の馬越峠(まごいとうげ)にあり、山頂まで約2時間半ほど。健脚者は天狗山と合わせて縦走が可能である。 

 

アクセス:男山登山口までは、中部横断道八千穂ICより約30分、又は中央自動車道須玉ICより約70分。電車ではJR小海線信濃川上駅より徒歩40分ほど。駐車スペースなし。