紅葉と霧氷の赤岳登山
2023年10月5日-6日で実施した赤岳1泊登山の様子です。
今回は風の強い2日間で、登頂が危ぶまれましたが2日目に強風の中、登頂することができました。
行者小屋周辺では紅葉が見頃を迎え、2日目は霧氷の白色と相まって美しい光景が広がりました。
10/5の初日は、行者小屋までの行程。風の強い日でしたが、行者小屋までは樹林帯の中の道で、ほとんど風の影響を受けず行者小屋に到着。
稜線の山小屋だと強風で辿り着けなかったかもしれません。行者小屋でよかった!
行者小屋付近(標高2300m)ではナナカマドが赤く色付き、紅葉が見頃を迎えていました。
この日は小屋でゆっくりし、明日の登頂に備えました。
2日目も風が強く、早朝は山にガスがかかり景色が見えませんでしたが、次第に霧が晴れていくと、山肌は霧氷で白く輝いていました。
霧と強風と氷点下の環境が作り出す山の造形美です。
この光景が見られただけで強風をおして来た甲斐がありました。
強風と登山道の凍結が心配され、途中下山も了解の上、行者小屋を出発し、文三郎尾根を登って行きました。
進退の判断ポイントは、森林限界を越える場所と阿弥陀岳との稜線の分岐点です。
幸いにも登山道は凍結しておらず、森林限界を越える最初のチェックポイント でも風の影響は受けずクリア。
2番目のチェックポントでは、急に風が強まりましたが、歩けないほどではなかったため、お客様の同意の上、進むことにしました。
クサリ場まで来ると風はほとんど気にならず、登ることに集中出来ました。エビのシッポがびっしりと付いた鎖は、手袋がないと掴めません。岩場は滑ることはなく、ゆっくりと慎重れば大丈夫でした。
寒さで手がかじかむほどでしたが、上部まで行くと太陽の光を浴びて、逆に温かくなり、稜線の反対側には富士山ものぞめ、ここまで登った甲斐がありました。
最後の岩場と梯子を登り無事登頂。
今回のお客様は、途中で引き返す登山者もいる中、よく頑張りました。しかもコースタイムより速いペースで。日頃からマラソンをされている方だけあって流石でした。
お客様もよい体験ができたと大喜びでした。
今回のように強風のときは進退の判断ポイントを予め設けておくことが大切です。また、コース上のどこで風が強まり、どこで弱まるかを把握していると進退の判断もしやすくなります。
赤岳は日帰りでも登れますが、体力に自信のない方は山小屋1泊で登るのもひとつの方法です。また、2日間あれば天候による選択肢が増えより登頂しやすくなります。今回も初日の1日だけだったら登頂できなかったでしょう。
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