入門・テント泊講習 硫黄岳
2023年6月16日(金)-17日(土)で今年3回目のテント泊ガイド山行を、八ヶ岳・硫黄岳/オーレン小屋のテント場で実施しました。
金曜日は雨が降ったり止んだりの天気で、雨宿りしたり、雨の止み間にテントを設営したりで天候を見ながらの実施となりました。翌日は梅雨の合間の晴天で、気持ちいい朝を迎え、硫黄岳を往復しました。この日は土曜日とあって硫黄岳山頂はこれまで見たことのないほどの大勢の登山者で賑わっていました。
山の花も賑やかになり、高山植物も開花を迎えていました。稜線ではキバナシャクナゲ、イワウメ、コバノツガザクラなどが見られました。
テント泊講習では。テント生活のひと通りをレクチャーしますが、講習前にテント生活を頭の中でシュミレーションし、疑問点や質問事項を持って参加されるとより効果が得られます。行き当たりばったりでレクチャーを聞いているよりも、テント泊登山をより自分のものにすることができます。
テント泊はまさに「衣・食・住」を背負って山の中で生活することになります。いつもの衣食住というわけにはいかない、山ならではの衣食住に慣れる必要があります。
その内の一つとして、山の中で眠ることも大事な要素となります。フクロウや獣の鳴き声などもする中、気温も下界とは比べものにならないくらい低い中で、眠れるかどうかということです。ある意味ズブトイ神経の持ち主の方がテント泊に向いていると言ってもいいかもしれません。
例え寝られなくても、冷静でいられるかどうか。眠ろう眠ろうとあせると余計寝れなくなります。私はそんなときのためにテント泊では読みかけの文庫本を持参しています。2-3時間読書にふければ眠くなってきます。テント泊の夜は長いのです。
テント泊では食事も大切です。普段通りの食事というわけにはいきませんが、工夫を凝らし昼間失われたエネルギーを上手に補給すること。食欲がないなどと言って食べないと翌日の登山に響いてきます。何でも美味しく食べられることも登山やテント泊では大事な要素になります。
テント泊での衣食住は、下界とは違い面倒なことばかりです。面倒なことでも端折らず、丹念にひとつひとつ地道にこなすことが、テント泊に限らず登山では大切なことで、安全登山や楽しい登山の成功に繋がります。
地道な努力の積み重ねこそが、今後の登山スキルの成長に欠かせません。
テント泊は、重い荷物を背負って、ひとつひとつ地道に山での衣食住をこなしてこそ、はじめて新たな登山の楽しみが見えてきます。
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