乗鞍岳/スキー場‣位ヶ原山荘
位ヶ原山荘に泊まるスノーシュートレッキングツアー
白いライチョウに出会う山旅
スノーシューでも登れる、北アルプスの乗鞍岳の中腹にある位ヶ原山荘までのコースを紹介しよう。
このコースは、スキー場の林間コースと乗鞍エコーラインを繋いで歩く位ヶ原山荘に行く冬期限定のコースで、一般登山道ではないことに留意。位ヶ原山荘は例年、冬期は一端営業を休止し、2月頃から営業が再開される。雪も締まり落ち着く3月~4月がおすすめの時期だ。乗鞍岳にはライチョウの生息数も多く、位ヶ原山荘を拠点にして、白いライチョウを求めて歩くのもいいだろう。
スキー場が営業している時期は、スキー場のリフトを乗り継ぎ、かもしかリフトの終点がスタート地点となる。
スキー場の営業終了後は、三本滝レストハウス駐車場が起点となり、その場合でもスキー場の斜面を、かもしかリフトの終点へと登る。
リフト終点からはスキーの林間コースを辿り、急斜面、緩斜面を何度も繰り返しながら標高を上げて行く。
4月頃はバックカントリーのスキーヤーが大勢訪れる。
スキーヤーの邪魔にならないようコースの脇を歩いていく。
かもしかリフト終点から約2時間ほど林間コースを登ると、写真のような看板があり、ここから林間コースを外れ、位ヶ原山荘方面の樹林帯の右斜面を斜上する。(標高2350m付近)
※ここを直進しないよう注意!
前方の右側の木のはえていない急斜面は雪崩斜面なので近づかないように。
樹林帯から出ないように斜面を直登した後、右方向に折れる。
樹林帯の縁を通るように、トラバース気味に進む。この辺りから目印のポール(赤旗)が立っているので、視界があれば目安になる。
さらに進むと樹林帯を抜け、エコーラインの道路上に出て進むようになる。(積雪で道路だということがわからないかもしれない。)
道路に沿ってUの字の道を下降しながらカーブしていくと、視界があれば下方に位ヶ原山荘が見えてくる。真っすぐ下った道路に沿って歩いていき、最後に右にカーブすると位ヶ原山荘の前にでる。
※最後の直進道路の左の急斜面は雪崩斜面なので、ひとりづつスピーディーに通過したい。
位ヶ原山荘からさらに上方の乗鞍岳方面には、スノーシューでも歩くことが出来るが、トレースは期待できない。位ヶ原山荘より上部は森林限界となり、緩やかではあるが広々とした斜面なので、方向感覚を失い道迷いの恐れがあるため、現地を把握している人と共に歩くことをすすめしたい。
ライチョウについて
ライチョウは高山に生息し、昔から「神の鳥」として親しまれ、日本では絶滅が危惧されている鳥。
北アルプス登山でライチョウに出会った経験のある方も多いと思うが、白いライチョウを見たことがある方はそう多くはないことだろう。
ライチョウは1年のなかで3回羽が抜け替り、冬になると雌雄とも真っ白の羽毛に覆われる。真っ白なのは3月くらいまでで、4月には一部黒い毛が交じってくる。
ライチョウは冬の間は、高山から森林限界まで降りてきて越冬し、4月くらいから雄が先になわばりをつくるために高山へと上がって行く。そのため冬の間は森林限界付近でもライチョウを見掛けることが出来る。
位ヶ原山荘
エコーライン沿いの標高2350m付近にある山小屋。夏はバス停もあるが、もちろんこの時期は運行していない。冬でも営業しているため、頼りになる存在だ。
<コースデータ>
コース:かもしかリフト終点~(2時間)位ヶ原山荘分岐~(1時間)位ヶ原山荘
コースタイム:登り3時間、下山2時間30分
高低差:位ヶ原山荘(標高約2350m)、かもしかリフト終点から標高差約400m
アドバイス:
・コースは読図・ルートファインディングが求められる。特に視界が悪い時は注意。
・途中には雪崩斜面もあり、ルートを把握してる人との同行が望ましい。
アクセス:
松本ICから車で約1時間、Mt.乗鞍スノーリゾートのリフトを3本乗り継ぎ、かもしかリフト終点へ。尚、休暇村リフトは現在休止中(2022-2023シーズン現在)。スキー場が終わった後は、三本滝レストハウス駐車場(かもしかリフトの下部)からゲレンデ斜面を歩いて登り、かもしかリフト終点へ。
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