南八ヶ岳縦走登山
2022/8/27(土)-28(日)の2日間、プライベートガイドで南八ヶ岳縦走登山を実施しました。今回は、1日目に美濃戸から赤岳鉱泉を経て硫黄岳に登り、硫黄岳山荘(泊)、2日目に南八ヶ岳を縦走しました。
天候は、初日は予報よりもよく、硫黄岳付近からは素晴らしい南八ヶ岳の展望がありました。2日目は予報よりも天気の回復が遅れ、霧の中を横岳、地蔵の頭と縦走しました。
初日は、美濃戸から北沢コースを辿り、赤岳鉱泉で休憩後、硫黄岳に向かいました。途中ではハナイカリがたくさん咲いていました。
コケの綺麗な樹林帯を抜けると、赤岩の頭の手前から南八ヶ岳の展望が開け、稜線がよく見えました。
赤岩の頭で一息入れ、硫黄岳山頂に着く頃には雲が流れてきてあっと言う間に視界が悪くなってしまいました。
硫黄岳山荘には昼頃到着。小屋でランチをいただきました。
硫黄岳山荘は高山にも関わらず、水洗トイレ、シャワー室もあり、夕食はフレンチのような食事と、朝は自家製味噌で作った味噌汁も味わえる、おすすめの山小屋です。
山小屋で少し休憩した後、コーヒーを飲みながら、今回は「登山のための気象知識」と題したテキストをお渡しし、山の気象現象、その現象の要因となる気象要素、気象リスクや気象予報のための各種情報などについてお話ししました。
最近は安定しない天候が続いていたため、旬な話題としていろいろとご質問をいただきました。
2日目は昨晩からの雨が朝まで残り、出発時間を少し遅らせて硫黄岳山荘をあとにしました。
小雨の降る中でも風は弱く視界もよく、縦走するには支障はありませんでした。
コマクサの群生地をとおり、台座の頭でヘルメットを着用しました。
クサリ場や梯子が連続する稜線を登り、横岳山頂(奥の院)に到着。
奥の院からは梯子を下り、しばらくなだらかな稜線が続きます。
三叉峰を過ぎると、梯子やクサリがでてきてアップダウンを繰り返し、日ノ岳を越えるとクサリのついた長い急な岩場を下ります。
硫黄岳山荘から約1時間30分で地蔵の頭に到着。赤岳展望荘で休憩。
当初赤岳まで行く予定でしたが、視界も悪く、文三郎尾根から赤岳に登ったこともあったので、 今回は地蔵尾根で下ることとしました。
行者小屋でゆっくりした後、南沢コースで下山しました。
南八ヶ岳は遠くから稜線をながめたのでは分かり難いのですが、梯子やクサリ場が連続するアップダウンのある急峻な岩場の稜線です。岩場の登下降に慣れていないと厳しい面があります。今回ご参加いただいた方は体力もあり、ボルタリングの経験もある方でした。
2日目は視界もよくなく残念でしたが、今回ご参加いただいた女性の方からは、「初日はのんびりと景色を堪能でき、2日目は技術を高める日になり、良い山行でした。」とのご感想をいただき安心しました。
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