硫黄岳 雪山登山コース情報
雪山初級者コースも、的確な判断と技術が求められる硫黄岳
八ヶ岳・硫黄岳の雪山初級者向きのコースを紹介する。桜平から夏沢峠を経て山頂に至るコースは、岩場やクサリ場もなく積雪期でも比較的登りやすいコース。しかし吹きさらしの森林限界を１時間程登るので、ある程度の体力としっかりとしたアイゼンワークが求められる。
桜平には駐車場が３箇所あり、車止めのゲート付近の桜平（上）と、歩いて２０分ほど手前の林道脇の桜（中）、さらに歩いて１時間程手前の林道脇の桜平（下）がある。（上）の駐車スペースは狭く、（中）（下）は広い。どこまで入れるかは積雪状況や車の装備によるが、何れにしろ厳冬期は悪路のため注意を要する。そのため林道の積雪が減る３月中旬以降が入りやすい。
桜平登山口のゲートからは、しばらく林道を歩き、夏沢鉱泉を過ぎると本格的な登山道となる。オーレン小屋を経て北八ヶ岳と南八ヶ岳を分ける夏沢峠へと登る。夏沢峠はまだ樹林帯の中にあるが、硫黄岳方面に少し進むと森林限界となる。急斜面をジグザグに登り、その後ケルンが立ち並ぶ広い稜線部を登り詰めると硫黄岳の山頂に至る。
山頂からの南八ヶ岳の素晴らしい眺望が魅力の硫黄岳
硫黄岳山頂からは、南八ヶ岳の険しい山並みを目の前にのぞむことができ、八ヶ岳の展望所と言われる素晴らしい雪景色が期待できる。
また、山頂の北東側は断崖絶壁の地形となっており、荒々しい景観が垣間見られる。
＜コースデータ＞
コース：桜平ゲート～（30分）夏沢鉱泉～（40分）オーレン小屋～（20分）夏沢峠～（１時間）硫黄岳山頂～往路下山
コースタイム：登り２時間３０分、下り２時間
※スタートする駐車場により所要時間がプラスされる。
標高差：桜平ゲート1900ｍ、硫黄岳山頂2760ｍ、高低差８６０ｍ
アドバイス：
・夏沢峠以降、森林限界に出るところで強風などの天候判断が必要。特に稜線部は冬の北西風をもろに受ける地形なので要注意。
・稜線上は東側（登りで左側）が切れ落ちていて雪庇ができるので、寄り過ぎないよう注意。ケルンを目印に登る。
・山頂から赤岩の頭を経てオーレン小屋に至る道は、冬期はトレース不明瞭・雪崩の恐れがあり通行不可。
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