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天狗岳 雪山登山コース

天狗岳  雪山登山コース情報

登り甲斐のある八ヶ岳の雪山初級者コース

八ヶ岳 天狗岳 雪山登山 ツアー
天狗岳は双耳峰で東天狗と西天狗に分かれている。左が東天狗、右が西天狗。

八ヶ岳には、雪山入門者から上級者まで様々なルートがあるが、その中でも天狗岳は、雪山初級者向きコースとして人気が高い山だ。初級者向きといっても、森林限界を越え1時間程吹きさらしを歩くので、しっかりしたアイゼンワークが求められるコース。

ここでは、唐沢鉱泉登山口から往復するコースを紹介する。

唐沢鉱泉までの林道は路線バスもなく、厳冬期に車で入るのは厳しいが、3月も半ばを過ぎる頃になると林道の雪も減り、四駆の冬タイヤであれば唐沢鉱泉まで入ることも可能となる。3月になると比較的天候も安定し、雪質も締るので歩きやすくもなる。

天狗岳 雪山 講習会 登山ツアー
山頂直下の核心部の岩場の斜面

ここで紹介するコースは、唐沢鉱泉~黒百合平~中山峠~東天狗のコース。

 

唐沢鉱泉からは西天狗への登山コースと今回紹介する黒百合平へのコースと2つのコースが分かれているので注意しよう。唐沢鉱泉の旅館の前から右に入るのが西天狗への道で、今回はそれを通り過ぎ、林道を10分ほど進んでから右にある橋を渡って登山道に入る。

 

樹林帯の中の比較的緩やかな道が続き、約1時間程で渋の湯登山口からの道と合流する。合流点からさらに1時間程歩くと黒百合ヒュッテのある黒百合平だ。黒百合平から東天狗の山頂までは1時間半の行程。黒百合平から中山峠に向かい、中山峠の分岐を右に進み、しばらくは樹林の道だが、急坂を登ると森林限界に出る。この辺りから本格的な登りとなり、眼前に東天狗の獅子岩がよく見えるようになる。吹きさらしの雪の斜面を登り詰めると傾斜が一端緩み、天狗の奥庭からの道を合わせ、いよいよ核心部の岩場となる。岩場を慎重に登り切れば、後は緩やかな稜線上を歩いて東天狗の山頂に導かれる。帰りは往路を下山する。

八ヶ岳 天狗岳 雪山登山 ツアー
東天狗山頂から望む西天狗。余裕があれば是非に西天狗を往復してみよう!往復40分ほど。

シラビソの森と雪稜歩きが魅力のコース

八ヶ岳 天狗岳 雪山登山 ツアー

登山口から中山峠までは静かな針葉樹林の森の中を歩くコース。夏には登山道の両脇は苔が一面に広がる苔の森だ。冬には一帯は雪が覆い、幻想的なシラビソの森を演出している。

八ヶ岳 天狗岳 雪山登山 ツアー

一方、中山峠から先は森林限界となり、東天狗へと続く稜線歩きが楽しめる。眼下に見下ろす雪景色に息をのむこともあるだろう。


<コースデータ>

コース:唐沢鉱泉~(1時間)渋の湯分岐~(1時間)黒百合平~(10分)中山峠~(1時間20分)東天狗岳山頂

コースタイム:登り3時間30分、下り2時間30分

標高差:唐沢鉱泉1860m、東天狗2640m、高低差780m

アドバイス:

・中山峠から先の森林限界に出るところで強風などの天候判断が必要。

・稜線上は東側(登りで左側)が切れ落ちていて雪庇ができるので、寄り過ぎないよう注意。

・日帰りも可能だが、黒百合ヒュッテを拠点に登るのもいい。

その他のコース:

・難易度は上がるが、東天狗岳から西天狗を越えて西尾根を下り唐沢鉱泉に戻ることも可能。西天狗からの急斜面に注意。東天狗から約2時間30分