· 

縞枯山・茶臼山 雪山登山コースガイド

縞枯山・茶臼山  雪山コース

雪山登山の入門編としておすすめのコース

縞枯山 雪山入門 登山 講習会 ツアー 
縞枯山展望台付近からの茶臼山

八ヶ岳の北部に位置する縞枯山~茶臼山は、例年11月頃から降雪があり、12月中旬頃にはまとまった積雪がある場所。ピラタス蓼科スノーリゾートのロープウェイも利用でき、10本歯以上のアイゼンやピッケルがなくても、軽アイゼンとダブルストックで登れる雪山入門・初心者におすすめのコースだ。積雪が多くなる12月下旬から3月頃はスノーシューのほうが歩きやすい場所だ。

縞枯山 雪山 入門 登山 講習会 ツアー
雨池峠付近では気温が低いと樹氷が美しい

コースは、ピラタス蓼科スノーリゾート(北八ヶ岳ロープウェイ)の山頂駅から縞枯山荘を経由し、雨池峠からは縞枯山への登山道に入り、茶臼山へと縦走する。

 

山頂駅から雨池峠まではなだらかな道なので、アイゼンがなくても歩ける。

縞枯山 雪山 登山 講習会 ツアー
縞枯山山頂付近からの眺望

雨池峠からもしばらくは緩やかな登り道が続くが、途中から急坂が始まり縞枯山山頂まで続く。

 

縞枯山山頂は通常樹林に覆われ展望はないが、積雪が多いと立ち位置が上がり、南側の南アルプスの展望が開ける。

 

茶臼山 縞枯山 雪山 登山 ガイド
茶臼山展望台からの八ヶ岳連峰

縞枯山山頂で展望がなくても、少し進んだ先にある縞枯山展望台からは展望が開け、茶臼山がよく見える。

 

展望台から茶臼山との鞍部に下ると、五辻からの道が合流している。ここから茶臼山を往復する。茶臼山の展望台からは南東側が開け、八ヶ岳連峰や南アルプスの展望が素晴らしい。

 

 縞枯山と茶臼山の鞍部に戻り、五辻方面に下り、五辻から山頂駅へと戻る。

 

五辻から山行駅までは緩やかな登りなので、ツボ足(ノーアイゼン)での歩行練習によい。

名前の由来になった縞枯れ現象

縞枯山 雪山 講習会 登山 ガイド
縞枯山と茶臼山の鞍部附近の縞枯れ現象

縞枯れ現象とは、針葉樹林のシラビソ・オオシラビソが帯状に枯れ、その縞枯れの帯が山頂に向かって長い年月をかけ移動していく現象だ。斜面下方の樹木が枯れるとその上部の森林には日光が入り、風も吹き込むようになり、土壌が乾燥して樹木は枯れ、その影響はさらに上の森林に波及し、樹木の枯れる部分は次第に上に昇っていくことになる。縞枯れの帯が山頂に向かって上昇するスピードは、年に1.7mほどと言われている。枯れた樹木の下には幼木が育ち、年月がたつと再び緑の林に戻っていく。森林の世代交代の一例だ。この現象は茶臼山展望台からも確認でき、また縞枯山と茶臼山の鞍部ではまさに縞枯れた森の中を通過することになる。


<コースデータ>

コース:山頂駅~(30分)雨池峠~(40分)縞枯山山頂~(20分)鞍部分岐⇔茶臼山往復~(50分)鞍部分岐~(40分)五辻~(40分)山頂駅

コースタイム:3時間40分

高低差:縞枯山(2403m)、山頂駅(2230m)、高低差170m 累積登高差170+80(鞍部~茶臼山)+80(五辻~山頂駅)=320m

アドバイス:縞枯山と茶臼山の鞍部から五辻までは、降雪後は踏み跡が不明瞭になることもあるのでルートファインディングが求められる。