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大河原峠からの周回コース

双子山・大岳・北横岳

大河原峠からの周回コース

森と湖を巡る北八ヶ岳のおすすめコース


大河原峠 登山コース ガイド

北八ヶ岳にある大河原峠を起点に、双子山、大岳、北八ヶ岳を巡る周回コース。このコースは草原や苔生した森、岩場、点在する池など北八ヶ岳の様々な自然の表情を見ることができるおすすめのコース。

このコースのおすすめポイント

・標高2000mを超える大河原峠、登山口から高山の雰囲気が味わえる。

・八ヶ岳には珍しく明るく開けた草原歩きができる。

・北八ヶ岳らしい苔生した森を歩ける。

・コース上からは双子池、雨池、七ツ池、血ノ池、亀甲池と5つの池が眺められる。

・大岳からは岩が点在する火山らしい光景や八ヶ岳連峰がのぞめる。

・八ヶ岳の中では登山者が少なく静かな山歩きが可能。

・双子池から大岳のコースはワイルドな秘境感が味わえる。など

大河原峠~双子池


大河原峠 登山コース ガイド

大河原峠から双子池の間は笹が茂げる草原で、双子山までは20分ほどで登れる。

大河原峠からの登山道は双子山方面と蓼科山方面に二手に分かれており、大河原峠の看板の左手の登山口に入る。

 

草原の中の緩やかな登り道は、開けていて高度を上げて行くと蓼科山が見えてくる。

大河原峠 登山コース ガイド
蓼科山が見える双子山山頂

道に石がゴロゴロしてくると双子山の山頂は近い。

大河原峠 登山コース ガイド

双子山山頂からは広々としたホーロク平とよばれる草原の道をゆるやかに下っていく。

大河原峠 登山コース ガイド

草原を抜けると樹林帯に入り、急な道を下っていくと双子池ヒュッテのある双子池に到着する。

大河原峠 登山コース ガイド
双子池 その名の通り雄池と雌池の2つの池がある
大河原峠 登山コース ガイド
双子池ヒュッテ 双子池ヒュッテにはテント場もあり、ここを拠点に池周辺を散策するのも面白い。

双子池~大岳


大河原峠 登山コース ガイド
双子池から大岳方面への道

双子池は十字路で、大岳と亀甲池と雨池に向かう道に分かれている。大岳へは双子池ヒュッテの正面口を背にした道に入る。

 

双子池から大岳への道は基本的に登り道で、途中岩場もあり、大きな岩の上を渡り歩くような道が続き、今回のコースの中では一番の難所といえる。

 

大河原峠 登山コース ガイド

双子池からは景観は一変し、北八ヶ岳らしい苔生した樹林帯の道を登っていく。

 

林床はコケが一面に生え、道を見誤りそうな箇所もあるので、赤いテープをよく見ながら進みたい。

大河原峠 登山コース ガイド

大岩がゴロゴロと点在する道を登っていく。

大河原峠 登山コース ガイド
天狗の露地

しばらく登っていくと次第に樹林が開けていき、高台に出ると目指す大岳が前方に見えてくる。

この辺りは背の低い樹林の中にゴツゴツした岩が点在する場所だ。

大岩を渡り歩くように進んで行くと、「天狗の露地」と呼ばれる場所にでる。

狭いスペースしかないが休憩ポイントとなる。

大河原峠 登山コース ガイド
前方に大岳を見ながら大岩の道を進む

天狗の露地からはしばらく傾斜が緩むが、大岩の道が続き、途中岩場を2箇所通過する。岩場では白いペンキの目印に従って進む。

大河原峠 登山コース ガイド

大岩の道を過ぎると樹林帯に入り、急な道が続く。

 

しばらく登っていくと樹林帯を飛び出し、大岳への分岐にでる。

 

右が北横岳方面で、左が大岳山頂になる。分岐から大岳を往復する。

大河原峠 登山コース ガイド
大岳分岐
大河原峠 登山コース ガイド
大岳山頂からの眺め   山頂からは360度の展望があり、蓼科山、北横岳、八ヶ岳連峰の山並みがのぞめ、隣の三ツ岳付近には大岩が点在する火山の痕跡やその向こうに雨池をのぞむこともできる。

大岳~北横岳


大河原峠 登山コース ガイド
前方に北横岳を見ながら歩く

大岳を往復したら分岐から北横岳方面に向かう。最初は平坦な稜線歩きでこのコースで最も眺めのいいところ。この辺りも大岩がゴロゴロあり、少し歩き難い。

 

大河原峠 登山コース ガイド
小さな梯子と鎖場

しばらく歩くと道は少し下り樹林帯へと入り、北横岳へと登り返していく。

 

終盤は大きな岩場があり、梯子と鎖の下がった岩場を右から巻くように進む。

大河原峠 登山コース ガイド
七ツ池と言っても池は2つしか見えない

岩場を上がると展望が開け、左の眼下に七ツ池が見える。

大河原峠 登山コース ガイド
山頂からの八ヶ岳連峰の眺め

緩やかに登っていくと北横岳山頂(北峰)にでる。今回のコースで一番標高の高いところ。

大河原峠 登山コース ガイド
北横岳山頂の西側には火口跡があり、その中には「血ノ池」と呼ばれる火口湖を覗き見ることができる。夏から秋には涸れてしまうこともある。

北横岳~亀甲池


大河原峠 登山コース ガイド
北横岳山頂からは前方に蓼科山を見て下りはじめる

北横岳山頂は登山道は3つに分かれていて、来た道と北横岳ヒュッテ・坪庭・北八ヶ岳ロープウェイ方面と亀甲池に下る道。

 

亀甲池へと下る。

亀甲池まではずっと下りで、これまで登ってきた分を一気に取り返す道のりだ。

亀甲池までははじめ緩やかに下り、途中で急なジグザグの道になり、最後はまた緩やかに下るようになる。

大河原峠 登山コース ガイド
苔生した森の中を歩いていく

道が緩やかになったら亀甲池も近い。

 

登山道は亀甲池の縁を左から巻いているが、水量が多いと登山道まで水があり、その場合は左から大きく巻く。

大河原峠 登山コース ガイド
亀甲池 秋になると涸れることもあるが、雨の多い時は水量も多くなる。池の底の亀甲模様がこの池の名前の由来。

亀甲池~天祥寺原~大河原峠


大河原峠 登山コース ガイド
三差路になっている亀甲池

亀甲池では登山道は2手に分かれる。

ここから双子池へ行くこともでき、双子池から来た道を戻ることもできる。

 

今回は天祥寺原方面に向かう。

大河原峠 登山コース ガイド
正面に蓼科山を見ながら笹原を下っていく

亀甲池からの道も緩やかな下り道だ。

夏は笹が生い茂り、登山道に覆いかぶさっているところもあるので道を見失わないよう注意したい。

大河原峠 登山コース ガイド

下りきったと平らなところで、ほとんど水が流れていない河原を渡ると天祥寺原の分岐にでる。

 

天祥寺原は、蓼科山の東麓に位置し、標高2000mほどのところに平らな草原が広がっているところ。

大河原峠 登山コース ガイド
天祥寺原の分岐

分岐を左に行くと竜源橋という蓼科山の登山口に、右が大河原峠方面だ。

 

ここからは緩やかな登りに転じる。

大河原峠までは、両脇を笹で覆われた道が、先ほど渡った川(滝ノ湯川)の源流部に沿って続いている。

 

少しずつ高度を上げて行くと後方に北横岳が見えてくる。

 

のびやかな草原歩きがしばらく続く。

 

傾斜が緩むと右手に大河原峠にある大河原ヒュッテの屋根が見えてくる。

 

大河原峠から蓼科山に続く登山道に突き当たり、右に行くと大河原峠に戻る。

<コースデータ>

コース:大河原峠~(20分)双子山~(30分)双子池~(100分)大岳分岐(分岐から大岳往復15分ほど)~(60分)北横岳山頂~(60分)亀甲池~(20分)天祥寺原分岐~(50分)大河原峠

コースタイム:約6時間

標 高:大河原峠2100m 双子山2224m 双子池2050m 大岳2382m 北横岳2480m 亀甲池2050m 天祥寺原分岐1970m 累計高低差約700m

山小屋:コース上に「双子池ヒュッテ」、北横岳から北八ヶ岳ロープウェイ方向に10分ほど下ったところに「北横岳ヒュッテ」がある。

アクセス:蓼科スカイラインにある大河原峠へは車で行く方法しかない。中央自動車道諏訪ICより約90分、中部横断自動車道佐久南ICより約80分など。蓼科スカイラインは冬期通行止め