白駒池で湖上ウォーク体験
八ヶ岳おすすめのスノーシューコース
秋の紅葉や苔の森として人気の高い北八ヶ岳の白駒池。
冬には標高2000mほどの地にある白駒池は、全面凍結し湖面を歩いて渡ることも可能となります。そんな白駒池へのアクセスは、冬は国道299号線が冬季閉鎖となるため、ピラタス蓼科スノーリゾートからアクセスするのが便利です。
今回紹介するのは、スキー場のロープウェイ山頂駅からスノーシューで白駒池・雨池を巡る周回コースです。コースは緩やかな登山道なので、雪山初心者の方にもおすすめのコースとなります。
しかも白駒池の畔に建つおすすめお山小屋「白駒荘」は冬期でも営業しており、1泊2日でのんびりとスノーシューで歩きたいコースです。
山頂駅~出逢の辻(1日目)
長野県の蓼科にあるピラタス蓼科スノーリゾートは、中央本線茅野駅から路線バスも運行されておりアクセスがとても便利です。中央高速道路の諏訪IC又は諏訪南ICからも40分と関東方面、関西方面ともにアクセスしやすい場所にあります。
スキー場のロープウェイで山頂駅まで行けば、標高2200mの地へ楽々アクセス可能で、そこは樹氷に囲まれた雪の別天地です。
山頂駅に降り立ったら、早速スノーシューを装着しトレッキングスタート!
山頂駅前の道は二俣に分かれており、右側の道を直進します。
すぐに道は分岐し、直進すると縞枯山荘方面ですが、右の「五辻・麦草峠」方面へと進みます。(「森林浴展望台コース」へと進みます。)
しばらく吹きさらしの道が続くので、北西風が強いときがありますが、視界がいいときは、右手に北アルプスや南アルプスの眺望がえられます。
赤旗のついたポールが行く手を示してくれます。
しばらく進むと樹林帯に入り、基本下り基調で道は続きます。
このあたりは木道の道ですが、もちろんこの時期は木道は雪に覆われています。道を脇にそれると木道との段差で深い雪に足をとられるので注意しましょう。
途中右手に森林展望台があり、天気がよければここからも日本アルプスの雪化粧した山並みがのぞめます。
さらに進むと笹原の道を歩くようになります。
この辺りでは野生動物の足跡がたくさん見られ、ノウサギの足跡に出会うことも珍しくはありません。
山頂駅から30分ほどで、「五辻」という分岐に到着します。左の道は縞枯山と茶臼山の鞍部にでる道で、今回は直進します。
「五辻」から少し行くと、右手に東屋があります。ここはよい休憩ポイントです。
東屋からまっすぐ樹林帯の道を進んでいくと少し開けた場所にでます。Y字路のような感じで右方向に道のようなものが見えますが、ここは真っすぐ「オトギリ平・出逢の辻」方向に進みます。
「五辻」から20分ほどで、「八ヶ岳自然休養林」の大きな看板のある「出逢の辻」の分岐に着きます。ここを「大石峠・オトギリ平」方面に左折します。
出逢の辻~麦草峠
「出逢の辻」までは下り基調でしたが、ここから緩やかな登り基調になります。降雪後はトレースが薄いこともあるので、赤テープを頼りに道を失わないよう注意が必要です。(基本的には沢形の窪地の道です。)
「出逢の辻」から20分程歩くと、少し開けた「オトギリ平」に出ます。ここも道は分岐しており、「大石峠・麦草峠」方面の左手に進みます。
やがて広い草原を進むようになります。道は左の樹林帯に沿って進みます。
その後、右斜め方向に草原を渡っていきます。
草原から樹林帯に入ると、間もなく「大石峠」にでます。ここも分岐点で、左は茶臼山・縞枯山へ登るコースです。
今回は「麦草峠・丸山」の直進方向に進みます。
緩い傾斜を下っていくと、「茶水の池」が左手にあり、その先は国道299号線が通る「麦草峠」です。ここまで「オトギリ平」から30分ほどです。ひと気のない雪の国道を渡ると麦草ヒュッテがあります。
麦草峠~白駒池
麦草ヒュッテの左側の斜面でも道は分岐していますが、斜面斜め左方向の「白駒池」方面へと道を登っていきます。
右手に東屋があるので、ここもいい休憩ポイントです。
斜面を上がりきると、また分岐があり、直進方向は丸山に登る道で、ここも「白駒池」方面に左折します。
このあたりからは雪化粧した茶臼山と縞枯山が見え、遠くには浅間山ものぞめます。
再び樹林帯の中の道になります。
この辺りからは、夏は苔の森として人気のあるコースですが、もちろんこの時期は苔も雪の下でじっと耐えている様子です。
「黒曜の森」から少し進むと、樹林帯をねけ視界が開けます。ここは「白駒の奥庭」とよばれる場所で、夏は岩と背の低い木が生え庭園のようなところです。
ここは岩の間を木道が通っており、雪で木道は隠れているので、道の真ん中(木道部分)を歩くようにしましょう。わき道にそれると深い雪に足をとられます。
「白駒の奥庭」を過ぎると再び樹林に入り、左から白駒池駐車場からの道を合わせ直進していくと、「白駒の森」を示す看板があります。
「白駒の森」を過ぎると、十字路があり、左は青苔荘、右は高見石方面で、ここも直進します。
1日目の目的地である白駒池はもうすぐです。
その先の坂道を右にカーブしながら下っていくと前方に白駒池が見えてきます。
白駒池のほとりにでると、池の周回道に交差し、右方向に池沿いを進んでいくと左側に東屋が見えてきます。
東屋の先に目的地の白駒荘が建っています。
麦草峠から約30分ほどです。
白駒荘の前から全面凍結した池に出られます。
冬期でも営業いている白駒荘。
新館は建ってから間もないので、とても綺麗で入浴も可能です。山小屋とは思えない豪華な食事と施設、心温まるおもてなしが嬉しいおすすめの宿です。
白駒荘~雨池(2日目)
翌日、白駒池から雨池を目指します。
白駒池から麦草峠までは昨日来た道を戻ります。
麦草峠の茶水の池から右へ池を渡り雨池方面へと向かいます。
針葉樹林の森の中の道を緩やかにアップダウンを繰り返しながら進みます。
麦草峠から40~50分ほど歩くと、林道に出ます。林道に出たら左折します。
しばらく林道を進むと、林道を外れて右に入る道があります。
「双子池・大河原峠 迂回登山道」と書かれた看板に従い進みます。
登山道に入るとすぐに小川に掛かる橋を渡ります。
そのまま進んでいくと、開けた場所に出て、雪が多いとどちらに進むか迷いそうになりますが、右の一段高い方に進む道はあります。
そして辺りが開けてきたら雨池に到着です。林道に出てからここまで30分ほどになります。
前方には三ッ岳、左手には縞枯山が見えます。
ここから池を渡って行きます。
池は斜め左方向(三ッ岳方向、北西方向)に渡って進みます。池の少し窪んだところを目指していくと登山道のある畔に出ます。
池の畔でゆっくりするのもいいでしょう。
雨池~ロープウェイ山頂駅
池から上がったところから雨池峠方面に進みます。
少し急な登りの道を上がると再び林道に出ます。ここは右折し、しばらく林道歩きになります。
前方には雨池山や三ッ岳が木立の間から見えます。
林道を20分くらい歩くと看板が出てきます。ここから林道を外れて左の登山道に入ります。最初に出てくるのが旧道、林道の少し先に新道の入口があります。どちらでも行けますが、新道のほうが急坂で道が狭い印象です。
林道から雨池峠までの道は新道でも旧道でも、今回紹介するルートの中では一番の急な登りになります。最後のひと踏ん張りです。
スノーシューならヒールリフターが力を発揮するところです。
新道と旧道の合流点を過ぎたら雨池峠もすぐです。
林道から雨池峠までは約40分。
雨池峠は十字路になっていて直進します。
左は縞枯山、右は雨池山です。
このあたりも気温が低いと樹氷が見事です。
まっすぐ進んで行くと、三角屋根の縞枯山荘が前方に見えてきます。
縞枯山荘を通り過ぎたらあとは真っすぐ進めばゴールのロープウェイ山頂駅にでます。雨池峠から山頂駅まで20分ほどです。
途中右手に上がる道で坪庭にでることもでき、時間があれば坪庭を周回し、山頂駅に行くことも可能です。
<コースデータ>
コース:
(1日目)ピラタス蓼科スノーリゾート ロープウェイ山頂駅~五辻~出逢の辻~オトギリ平~大石峠~麦草峠~白駒池
(2日目)白駒池~麦草峠~雨池~雨池峠~山頂駅
標準コースタイム:
(1日目)約2時間30分 (2日目)約3時間30分
※このコースは分岐点が多く、降雪後にはトレースがない箇所もあるため、道に詳しい人や経験者と同行することをお勧めします。
アドバイス:
※出会の辻からは積雪が多いとトレースが不明瞭な箇所がある。また、オトギリ平から先の広い草原も風が強いとトレースが消えることもあるので、コースを熟知した人と同行したい。
参考サイト:
白駒荘1泊2日スノーシューツアーガイド
今回紹介したコースを1泊2日で巡るスノーシューツアーを実施しています。白駒荘に泊まり湖上ウォークを体験してみませんか!?
このプランでは日程をご希望に合わせて実施するカスタマイズガイドプランで受け付けております。
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