冬の蓼科山登山コース
八ヶ岳連峰の北端に位置する標高2530mの蓼科山は、円錐形の端正な姿の山で、日本百名山のひとつにも数えられています。
夏は蓼科山の北側にある七合目登山口からの最短ルートで登ることができますが、冬期は道路が通行止めとなるため、南側の「女乃神茶屋」のある「すずらん峠園地駐車場」の登山口が起点となります。
登山口までのアクセスは中央自動車道諏訪南IC又は諏訪ICから約50分。路線バスなどはありませんので、車でアクセスするしかありません。
冬の蓼科山の難易度は、入山者も多くトレースもあり、雪山初心者向きといえますが、山頂直下では吹きさらしの岩稜帯を歩くので、10本歯以上のアイゼンが必要となります。また森林限界では強風などの気象判断も求められます。
冬型の気圧配置になると、厳冬期の八ヶ岳では山に雲がかかることが多く、山麓は晴れていても雪が舞ったり、強風に見舞われたりすることもあるので注意が必要です。
女乃神茶屋から蓼科山山頂へ
駐車場はビーナスラインを挟んだ女乃神茶屋の斜め向かい側にあります。登山道も道路を挟んで女乃神茶屋の向か側からはじまります。
登山道に入るとしばらくはゆったりとした緩やかな道が続きます。
しばらく進むと、道は直角に左に曲がり急坂となります。
その急坂を登りきると、また緩やかな登りとなります。
標高1900m付近から再び急坂となり、標高2100mくらいまで続きます。
標高2100mで一端傾斜は緩みますが、すぐにまた急登となり、やがて一直線に延びる標高差約350mの急坂の道をひたすら登るようになります。
ここがこのルートのややキツイところですが、雪山の登高にはよい練習になるところでもあるので、一歩一歩雪を踏みしめながらゆっくりと登っていきましょう。
樹氷や木々の合間から垣間見える八ヶ岳を眺めながら登っていきます。
次第に樹林の背丈が低くなってきて、前方が開けてきたら森林限界も近いしるしです。
森林限界を越えると岩稜帯になり、道は右方向に続き、鎖やポールを目印に斜面を横切るように進みます。
道の傾斜は緩いので鎖に頼る必要はありません。
吹きさらしの岩場では積雪は少ない反面、滑りやすくなるのでアイゼンをしっかり岩の上にフラットに乗せることが求められるところです。
蓼科山山頂ヒュッテが見えてきたら分岐があり、左に折り返すように進み、ひと登りすれば山頂に到着です。
山頂は広く、蓼科神社の鳥居と祠があります。
山頂からは視界があれば、八ヶ岳連峰が一望でき、日本アルプスの山々を望むことができます。
下山は往路を戻ります。
視界が悪い時は、下りる方向を間違えないよう注意しましょう。
蓼科山の雪山登山ガイド
八ヶ岳の雪山初心者コースとして、蓼科山の雪山登山のガイドを実施しています。
日程や時間などお客様のご希望に合わせて実施するガイドプランもございます。
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