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登山ガイドが案内する霧ヶ峰高原おすすめのハイキングコース

八島湿原~車山湿原周回コース

霧ヶ峰高原にはたくさんのハイキングコースが整備されていますが、今回紹介するおすすめのコースは、八島湿原ビジターセンターの駐車場を起点に、八島湿原から車山湿原を経て物見岩をまわって、八島湿原に戻ってくる周回ルートです。

このコースのよいところは、八島湿原と車山湿原の2つの湿原の草花を見られることと、物見岩からの山々の眺望や八島湿原を一望できることです。

 

 

 

このコースで6月中旬~7月に見られるお花を中心にコースの紹介をします。

 

八島湿原

八島湿原の駐車場から湿原の畔に出ると、「恋人の聖地」の石碑が目につきます。ここ八島湿原は、全国137カ所ある「恋人の聖地」に選定されています。その理由は、後ほど物見岩のところで触れます。

 

木道の右手方向、湿原の南側へ歩みを進めます。湿原沿いでは、7月にもなるとまずはニッコウキスゲやイブキトラノオが出迎えてくれます。

木道を進むと、ハナチダケサシ、ハクサンフウロ、アサギキンポウゲ、アマドコロ、キバナノヤマオダマキ、グンナイフウロ、アヤメ、ノハナショウブ、オオカサモチなどの様々なお花が次々と現れます。ギンランやスズランも見られます。

 

木道沿いには草花の表示板もあり、名前を覚えるのに便利です。

 

 

 

湿原沿いのミズナラの林を抜けていくと、ヒュッテみさやまと諏訪神社に出ます。

 

この辺りではクリンソウが見られます。

 

車山湿原

車山湿原に向かう道では、レンゲツツジが多く見られます。

湿原が近づくと前方に車山が見えてきます。

 

 

 車山湿原でもハクサンフウロやヨツバヒヨドリ、コバイケイソウの群落などが見られます。コバイケイソウの白とレンゲツツジのオレンジのコントラストが鮮やかです。

 

 

 

 

 

車山湿原~物見岩へ

 車山湿原の北側をとおり、蝶々深山への道を合わせ、物見岩へ向かいます。

 

この辺りでは、ネバリノギラン、ハナニガナ、ミネウスユキソウなどが見られます。

 物見岩は、ピークに大きな岩があり、その形が遠くを見ている人の顔に似ていることから名付けられたと言われています。

 

 ここから八島湿原が一望でき、その形がハート型であることがわかります。八島湿原が「恋人の聖地」に選定されている所以です。

 

 

 

再び八島湿原へ

 物見岩からは、つづら折りの道を八島湿原へと下っていきます。

 

 再び八島湿原に降り立つと、木道沿いにニッコウキスゲの群落が見られます。

湿原沿いでは、クサフジ、ミヤマカラマツ、アザミ類なども見られます。

 

 八島湿原は、今から1万年~12千年前に誕生し、植物が堆積を繰り返し、水面よりも高く覆うようになった高層湿原です。堆積した層は8mにもおよび、この辺りからその様子がよくわかります。

 木道の途中には、休憩できるベンチもあります。

木道をたどり、出発地点に戻ってきます。

 

<コースデータ>

所要時間:約4時間

標   高:1,640m1,840m

 

※写真は、2018年、2019年の6月下旬~7月上旬に撮影したものです。

 

 

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