入笠山おすすめトレッキングコース
定番の入笠湿原の散策
今回紹介するコースは、入笠山をぐるっと巡るコースで、おすすめポイントは、入笠湿原だけでは見られない草花に出会うことができ、気持ちのよい清流沿いの道を歩いたり、日本の高層湿原の最南端ともいわれる大河原湿原を散策することができることです。
ゴンドラの山頂駅を出発点として、まずは入笠湿原へと降りていきます。6月の中旬~下旬頃は、入笠湿原では、スズランが全盛期で、その他ウマノアシガタ、オオアマドコロ、ズダヤクシュなどが見られ、レンゲツツジやクリンソウも咲き始めます。
入笠湿原~入笠牧場~テイ沢へ
入笠湿原を散策した後は、マナスル山荘へと向かいます。
途中には、クリンソウの群落やエゾノコリンンゴの花がが見られます。
マナスル山荘で一息入れた後、入笠山への登山道を左に見送り、林道を直進します。ここからは人影も少なくなり静かな山歩きになります。
入笠山周辺ではズミ(コナシ)の木が多く見られ、5月下旬ごろから白い花をつけ、6月下旬にもなると花は終盤を迎えます。
入笠牧場を通り過ぎると、右側に法華道(ほっけみち)へ通じる道があります。法華道とは、山梨県の身延山の僧侶が、法華宗(日蓮宗)を長野県の伊那地方に広めるために歩いたと道と言われ、入笠山を横切るように通っています。
癒しのテイ沢~大河原湿原へ
林道を進んでいくと、テイ沢の橋にでます。
ここから、林道を離れ、左へテイ沢沿いのコースを登っていきます。
沢沿いのコケ生した神秘的な森へと風景は一変します。水音と野鳥の声に癒され、清々しい雰囲気の中を、清流を何度も渡り返しながら進んでいきます。
沢沿いには、6月中下旬頃には、ニリンソウやサンリンソウ、オサバグサ、ラショウモンカズラなど様々なお花が出迎えてくれます。
コケの観察にもよい場所です。
大河原湿原~入笠山登頂
テイ沢を詰めていくと、急に開け大河原湿原にとび出します。
この大河原湿原は、湿原の中にズミやシラカバなどの樹木が入り込み、高層湿原から森へと移行する過程をうかがうことができます。
大河原湿原では入笠湿原よりズミの開花が遅く、6月中下旬でもまだ咲いていることもあります。
湿原沿いの木道を通り、再び林道にでたら左方向に進みます。
林道の途中に首切清水という水場があり、ベンチも置かれていて一休みするにはよい場所です。但しこの湧き水は残念ながら飲めません。
近くにはレンゲツツジが咲いています。
林道を進むと、左に折れる入笠山への登山道があります。
ここから入笠山山頂までは、マナスル山荘側から登るよりも、標高差が少ないので短時間で登れます。
山頂からは天気が良ければ、富士山をはじめ、八ヶ岳連峰、南アルプス、北アルプスなどが一望できます。
お花畑~ゴンドラ山頂駅・山野草公園
山頂からマナスル山荘側に下り、途中から右のお花畑を散策しながら入笠湿原へと戻ります。
お花畑にはこの時期、サクラソウやスズラン、ツマトリソウなどが咲いています。
入笠湿原を横切り、ゴンドラの山頂駅へと戻ります。
ゴンドラ駅周辺は、山野草公園があり、希少な植物を観察することができます。
中でも5月下旬頃に咲くホテイアツモリソウは、まるで上野動物園のパンダのように厳重に保護された柵の中に、見応えのある花をつけます。
<コースデータ>
所要時間 約5時間30分
標 高 1,700m~1,955m
スズランの開花時期には、ゴンドラのチケットの購入と引き換えに、入笠山のポケット図鑑と山野草のポット苗の引換券が付いてきます。また、ゴンドラ山頂駅では、帰りにおしぼりのサービスまであり、特典がいっぱいです。
ガイドプランのご案内
上記コースをご案内するガイドプランの詳細は以下に掲載しています。
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